『風間公親ー教場0-』第10話が放送されました。
問題児の中込が自分の過去と向き合う。
事件の被害者は認知症の妻で、中込は自分の母と重ねてしまう。
『風間公親ー教場0ー』第10話をネタバレありでどうぞ!
『風間公親ー教場0-』第10話あらすじ
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またも十崎の犯行
十崎波琉(森山未來)の犯行と思われる強盗事件が発生。
宅配業者を装い中に侵入した犯人は被害者の傷口から千枚通しで刺したと思われる。
柳沢(坂口憲二)は風間公親(木村拓哉)に連絡したが、中込兼児(染谷将太)を指導するのが自分の仕事と言い、変死体が見つかった現場へ向かった。
変死体の発見
変死体の現場に着いた風間たちに谷本(濵田崇裕)と尾山(結城滉星)が報告する。
亡くなったのは仁谷清香(竹下景子)72歳。
目立った外傷はなく、発見したのは夫でデザイナーの仁谷継秀(岡田義徳)だった。
フライパンで魚が炭化していたことから、調理中に倒れたコンロのガスにより中毒死だと思われる。
夫婦間に問題はないと夫は話していた。
そこまで話し、谷本と尾山は十崎を追うためにに緊急配備の応援に向かった。
谷本と尾山の報告には2つ間違いがあったと中込に言った。
ガスによる中毒死かどうかは、解剖を待たないと分からないと言う中込に「この辺の都市ガスには一酸化炭素は含まれていない。別のガスだ。」と風間は言った。
もう一つの間違いを聞かれた中込は「夫婦間の問題?」と答えた。
認知症の妻
家の中を見回した後、中込は夫の仁谷に話を聞いた。
洗濯物にスマホが干してあったことを聞くと、妻の清香は認知症を患い、70歳になった1年ほど前から症状が出始めていたと仁谷は話した。
清香が亡くなった時、仁谷は取引先の田瀬葵と打ち合わせで和食の店にいた。
打ち合わせが終わり、帰宅するとキッチンから嫌な臭いがしたので、急いで窓を開けた。
その時に、清香が亡くなっていることに気が付いた。
中込は認知症の人を1人にしておくのは怖いのではないかと。外出先から連絡したかを聞くと、電話して問題ないと言われたと答える仁谷は、「刑事さんもご家族に?」と中込に聞いた。
「うちは母が。60代ですけど若年性ってやつで、俺のことさえ忘れてしまうんです。」と中込は答えた。
下に降りた風間は中込に電話の残っている録音を全部聞き、家の中の写真も残しておくように命じた。
中込家
中込が家に帰ると、出て行っていた妻・明子(大西礼芳)が戻ってきていた。
申し訳なさそうにする明子に「すまない。色々。兄貴と姉さんにももう一度話してみる。施設のことも調べてみるよ。」と言った。
明子は、義母を置いて勝手に出て行ったことで、夫に怒鳴られると思っていたと話すと「俺もしんどいよ。」と中込は言った。
すると、寝ていた母のふき(余貴美子)が来て、中込の背中をさすった。
ごはんを作らなきゃ。と動くふきに明子は「お茶を淹れてください。」と頼んだ。
やかんを火にかけたふきは「もう寝るね。」と寝室に戻った。
打ち合わせ相手の証言
風間と中込は仁谷が打ち合わせをしていたと言った田瀬葵(中村ゆりか)に話を聞きに行った。
食事を取りながらの打ち合わせで、いつもは御膳をなどを頼むのに、昨日は仁谷がコース料理を頼んだと田瀬は言った。
妻のことは、着けてた指輪をなくして、がっかりしていると仁谷は話していた。
車に戻った中込に風間は「いつもと違う行動をしたということは、日常に異物が紛れ込んだということだ。」と覚えておいたほうがいいと言った。
やったのは?
清香の死亡原因はフッ化水素ガスの中毒による呼吸停止と判明した。
フッ化水素ガスは毒性の強いガスで、フッ素樹脂で加工されたフライパンを空焚きにすると高濃度のフッ化水素が発生する。
「中毒死として片づけるか?」と聞く風間に中込は仁谷がキッチンの窓を開けた後に、清香が死んでいることの気が付いたという証言で窓を開けるより先に、妻の様子を確認するのが先なのでないか?と気になっていた。
清香の死に顔も苦しんで死んだはずなのに、安心したような顔だったと中込は言った。
電話機に残された録音は清香の声が多数残っており、忘れないように電話を取るたびに録音していたようだ。
風間が「田瀬葵からの証言からは?」と聞くと、紛れ込んだ異物とは時間のことではないかと中込は答えた。
いつも頼まないコース料理を頼んだのは、時間をかけたかったから。
仁谷が犯人なら、時間をかけることでアリバイを作りたかったのではないか?と中込は言う。
「もうひとつ…残酷な意図が見えてきたぞ。」と風間が言うと、「奥さんが死ぬまでの時間をたっぷりと用意した。」と中込は言った。
風間も夫が犯人だと思っているのか聞く中込に「君は家族を殺したいと思ったことがあるか?」と風間は聞いた。
「母のことを言っているんですか?フフッ。俺が母を?」と中込は反抗的に答えた。
そこに伊上幸葉(堀田真由)が仁谷が食事をしていた店の防犯カメラ映像を持ってきた。
確認すると、仁谷と田瀬は親密な関係である様子が映っていた。
風間は「仁谷がやったとしたら証拠は?」と聞いた。
「家の中で気になるものを見た気がするんですけど、それが何なのか…頭の中に違和感がどんと居座ってて。」と答える中込に「それを突き止めることだ。交番勤務に戻りたくなかったらな。」と風間は言った。
もう一度、夫と話す
風間と中込は仁谷の自宅を訪ねた。
妻との思い出を語る仁谷に「奥さんは指輪を無くされたとか?」と中込は聞いた。
婚約の時に買った安物で、新しいのをまた買ってあげると言っていたがと仁谷は話す。
中込はこの家に来た時にずいぶん綺麗に片付いている印象だったが、冷蔵庫の中だけが散らかっていたのに違和感を感じていた。
仁谷は清香はまだら認知症で整理整頓する日もあれば、散らかす日もあると説明した。
自分の母もそうだから分かる。と中込は「相手してるこっちがおかしくなりそう。」と言うと、仁谷は「辛抱するしかないですよ。お母さまお大事に。」と言った。
風間は帰る前に、清香のスーパーでのポイントカードの履歴から毎週水曜日は魚を買っていたことを話し、帰って行った。
同情
帰った風間は中込に「仕留める気はあるのか?君は理屈だけでものを考えている。」と言った。
「証拠を突き付けて理屈で犯人追い詰めないと犯人を逮捕できませんよ。」と中込は反論するが、「証拠は犯人の心の中だ。」と風間は言った。
泣き落としで自白を迫るのか?と聞く中込に「君は犯人に同情してるな。君の母親と、自分の家族と重なってしまうか?」と中込に聞いた。
「母に殺意湧くことありますから。」と答える中込に「被害者のことを忘れるな。これは相手が認知症であることにつけ込んだ卑劣な犯行だ。」と風間は言った。
急変
遠野章宏(北村匠海)の容体が急変した。
幸葉は風間に病院へ行くように言うが、被疑者との面会があると風間は行こうとしなかった。
眞堂調整官(小林薫)と警察学校校長の四方田(小日向文世)は病院へ来ていた。
遠野は昏睡状態に陥っていた。
仕留める
仁谷の家の前に着くと、風間は中込に転属願の申請書を渡し「自供まで追い込めなかったら交番勤務へ戻ってもらう。」と言った。
谷本と尾山は「仕留められるよ。お前なら。」と中込に言った。
仁谷は米びつの中になくした指輪を見つけたと話すが、遮るように中込は「我々はあなたが奥さんを殺したものと見ています。動機は印刷会社の田瀬葵さんと深い仲になり、奥さんが邪魔になった。奥さんの世話に疲れたのも動機の1つです。」と言った。
「奥さんの前であなたを追求したくないんです。やましいことがあれば正直に言ってください。」と言う中込に「やましいことなんてない。」と仁谷は答えた。
中込は仁谷の前に座った。
「あなたは、出かける前にわざと冷蔵庫を散らかしていった。外出先から電話をかけ、冷蔵庫の掃除をするように言った。他のことを頼まれるとそれまでにしていたことを忘れる。うちの母がそうです。冷蔵庫の掃除をし始めた奥さんは料理をしていたのを忘れた。魚を乗せたフライパンが空焚きになり、フッ化水素を吸ってしまった。」
「奥さんは水曜日に毎週サワラのホイル焼きを作っていた。なぜだか分かりますか?指輪を見つけるためです。奥さんにとったら宝物だった。どうしても見つけたかった。きっとなくしたのが水曜日でサワラを焼いていた時だったんでしょう。」
中込が話すと「全部憶測じゃないか。まるで根拠がない。」と仁谷は反論。
「うちの母も毎週木曜日になるとすることがあります。」と中込は話す。
「昔誘拐されたことがあるんです。4歳の時、家の前で遊んでたら近所の男にさらわれて身代金を要求されました。母は指示どおりお金を持って繁華街の広場に立ちました。警察が来て男は逮捕され、俺は保護されました。」
「よく覚えてないけど…」と言う中込に「よく覚えているだろ?」と風間が割り込んだ。
「話してみろ。その時何を思った?」と聞く風間に「いや、今ここでは…」と中込は拒否するが「話せ。」と風間は言う。
「とても怖かった。もう家に帰れない。母とも会えない。その時の恐怖のようなものが気持ちの底に重荷のように残って…」と話す中込に「あなたの過去と、私に何の関係が?」と仁谷は言った。
「誘拐は木曜でした。今も母は木曜になるとあの場所に行きます。徘徊にしか見えなかった。俺に『息子はどこですか?』って聞くんです。母が誘拐犯に言った言葉です。母は俺が無事に帰ってきたことを忘れてしまった。木曜という日は忘れがたい日だった。」そう言って涙を拭って中込は「だから奥さんは毎週水曜にサワラを焼いた。あなたはその習慣を利用して冷蔵庫の掃除を頼んだ。」と仁谷に詰め寄った。
「電話でそんなことは言っていない。」と否定する仁谷。
毎回通話を録音していた清香なのに、最後の通話の録音は残っていなかった。
「録音ボタンを押し忘れたんじゃないですか?」と言う仁谷に「いえ、押してましたよ。」と中込は答える。
録音ボタンにはサワラに振っていた塩がついていた。
そして消去ボタンにも塩がついていた。
清香は苦しむ中で、電話機まで行き自分で消去ボタンを押していたのだ。
「あなたの声を消したんです。あなたが罪に問われないように。今まで迷惑をかけた償いに。」という中込の言葉に仁谷は涙を流し崩れ落ち嗚咽を漏らした。
仁谷は連行されていった。
指導はここまで
仁谷が連行されていくのを見送ったあと、風間は「これからもストレスを抱えて仕事をするのか?」と聞いた。
「犯人を前にして俺のカウンセリングなんか。」と言った中込は風間に向かい「気持ちを言葉にできたので、これからは感情をコントロールできます。」と言った。
「君は普通の警察官ではない。被害者の経験がある。犯人を許さないという気持ちは誰よりも強い。それを事件だけに向けろ。」
そう言った風間は「指導はここまでだ。」と中込に握手を求めた。
遠野
風間は遠野の病院に向かった。
幸葉は風間のことを何も言わずに涙を流しながら何度も叩いた。
病室に行くと眞堂と四方田がいた。
眞堂は「4時20分だ。」と伝えた。
幸葉は泣きながら遠野の遺品の血を拭き取り綺麗にしていた。
風間は道場で遠野の言葉を思い出しながら竹刀を振っていた。
遠野は最期に意識を取り戻し「僕は刑事になれませんか」と言っていた。
風間は折れた竹刀を手に涙を流していた。
また…
また、十崎と思われる千枚通しを使った事件が起こった。
風間と一緒に隼田聖子(新垣結衣)が現場へ向かった。
『風間公親ー教場0-』第10話感想
遠野…
遠野が亡くなってしまいました。
SPドラマの「教場」「教場Ⅱ」も見ていたので、多分遠野が亡くなっているんだろうなとは分かっていましたが…ワンチャン意識を取り戻すのではないかと期待していました。
幸葉の涙…に涙。
そして、あの風間が一人で流す涙にも涙でした。
過去と向き合った中込
過去イチの問題児と言われた中込でしたが、前回よりは態度も良くなっていた気がします。
奥さんが出て行ってしまったことで、今まで妻任せにしていた認知症の母のこともきちんと考えることに。
(奥さんが帰ってきてよかったね~)
母が毎週木曜に自分の誘拐事件の身代金の受け渡しの場所に行っていたと気が付いたことで、事件の方も自白へ追い込むことができました。
事件の方も犯人の心へ訴えることのできる証拠を見つけました。
あんなに険悪な始まりだった谷本と尾山がエールを送っているところも、中込の成長の1つのように感じられました。
過去の誘拐も風間がまさかの犯人の前で誘拐の時の気持ちを吐かせたことで、感情のコントロールできるようになり、風間道場からの卒業となりました。
『風間公親ー教場0ー』次回は?
『風間公親ー教場0-』次回は最終回!
十崎の犯行と思われる事件が発生!
風間は再び隼田とバディを組み捜査へ!
最終回ゲストは北大路欣也!
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