神木隆之介主演のNHK連続テレビ小説『らんまん』第5週「キツネノカミソリ」が放送されました。
高知まで行った万太郎と綾と竹雄。
何かを決意したように佐川に帰ることを決めた万太郎と綾。
そんな2人の決断とは?
『らんまん』第5週「キツネノカミソリ』をネタバレありでどうぞ!
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『らんまん』第5週「キツネノカミソリ」あらすじ
約束
高知に来ていた槙野万太郎(神木隆之介)がジョン万次郎(宇崎竜童)と会った翌朝。
万太郎は綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)に「わしは植物学の為に生まれてきた。」と峰屋を出て植物学の道に進むと決めたことを話す。
それを聞いた綾は「峰屋のことは任しとき。万太郎が植物学の為に生まれてきたのなら、私は峯村屋の為に生まれてきた。」と言った。
万太郎と綾は「お互いに今日選んだ道を後悔だけはしない。」と約束し、指切りをした。
竹雄が「2人は前だけ向いとってください。後ろはわしがおりますき。」と約束の証人となった。
連行
万太郎たちは佐川に帰る前に声明社の集会に顔を出す。
ステージで熱弁を奮う早川逸馬(宮野真守)に万太郎は、またもやステージに上がるように言われる。
帰る前の置き土産にとステージに上がり植物について話す万太郎。
人間も植物と同じで誰1人同じ人間はおらん。わしらは自由じゃー。と万太郎と逸馬が叫んだ瞬間、会場に警察が条例違反だと言って乗り込んで来た。
万太郎捕まる
万太郎と逸馬をはじめとした数名が警察に取り押さえられ連れて行かれた。
警察で綾と竹雄が「槙野万太郎は声明社とは無関係です。」と訴えるも聞き入れてもらえない。
しかも万太郎は演説していたことで首謀者と思われ独房に入れられていた。
演説を一緒に聞いていた楠野喜江(島崎和歌子)の話だと他の結社が捕まった時は禁獄刑や罰金になったと聞いて綾と竹雄はパニックになる。
「早くおばあちゃんに知らせんと。」という綾の言葉を聞いた竹雄は走り出す。
逸馬の嘘
竹雄は一晩中走りボロボロになりながら峰屋に辿り着いた。
祖母のタキ(松坂景子)に万太郎が捕まったことを伝え自分が一緒にいながらこんなことになった事を頭を下げ詫びる。が
竹雄の父でもある番頭の市蔵(小松利昌)が高知警察署へ向かうと言うとタキは「わしも行こう。」と言った。
一方の万太郎は峰屋の当主なのになぜこんな事を?と取り調べを受けていた。
「峰屋は関係ない。結社にも入っておらん。」と言う万太郎は「いつまでそう言っていられるかな?」と外に連れ出される。
そこには、水に顔を入れられ、酷い取り調べを受ける逸馬の姿があった。
警察は声明社に峰屋の金を出してもらっていた。と疑っていた。
逸馬が棒で叩かれそうになったので万太郎は「分かった。白状するき…」と言いかけたその時「そいつは仲間じゃないき。」と逸馬が叫んだ。
「アホみたいな顔しとったから、ちょーっと持ち上げて金を吸い上げよう思っちゃっとがじゃ。」
「こんなボンボン本気でわしらの仲間じゃと思ってるがか?」
と言った。
改めて「お前は声明社には入ってないがか?早川とは仲間じゃないのか?」と警察に聞かれた万太郎は「…はい。」と答えるのだった。
最後まで逸馬は万太郎に心無い言葉を投げ続けた。
再び独房に入れられた万太郎は涙を流し「申し訳ない…。」と呟いた。
釈放
喜江の差し入れに付いてきた綾が警察署にいるところにタキ達が到着した。
謝る綾に「話はここを出てからじゃ。署長が昔馴染みでの。わしが直々に話して誤解を解く。」とタキは言った。
万太郎は釈放された。
「孫がご迷惑をおかけしました。」と頭を下げるタキに「おばあさんも大変じゃ。孫が能無し猿じゃ。」と言った警察。
するとタキは「能無し猿とは?そちらさんもこの能無し猿を結社の一味と間違うとったようじゃ。大した眼力をお持ちで。」と万太郎達が止めるのも聞かず嫌味を言った挙句「孫を能無し呼ばわりしたら許さんぞね。」と一喝して帰って言った。
佐川へ帰る途中の休憩。
万太郎はタキに迎えに来てくれたことの礼を言う。
だが万太郎は自分を庇ってくれた逸馬や声明社のみんながまだ牢に入っている事を気にしている。
そんな万太郎に「じゃあどうする?牢に戻るがじゃ?お前は捨てたとよ。代わりに何をするかじゃろ?何かを選ぶことは何かを捨てること。」とタキは言った。
キツネノカミソリ
すると市蔵の風呂敷が飛んだ先に燃えるようなオレンジ色の花をつけた植物を見つける。
「何だか逸馬さんみたいじゃね。」と言う綾に万太郎も「逸馬さんみたいじゃ。」と言い「おまん何ていう名じゃ?」と花に話しかける。
「キツネノカミソリ。昔からそう呼ぶがじゃ。」とタキが教えてくれた。
「もっと、ばあちゃんといっぱい話せばよかった。植物のこと。」と言いながらキツネノカミソリを丁寧に掘り出し、竹雄が出した風呂敷に包む。
「標本を作るがじゃ。」と言いし掘り出した植物をよーく観察する万太郎。
そんな万太郎の姿をタキは見守っていた。
峰屋に帰った一行。
万太郎は大好きな山椒餅の作り方を教えてもらって一緒に作る。
勘当
万太郎は自分の作った大きい山椒餅を持って綾と一緒にタキと話しに行く。
2人て話し合って夫婦にはなれないとタキに伝える。
綾は酒造りが私の夢。
それを一緒に歩んで言ってくれる相手が欲しい。
相手はおばあちゃんの言う通りにしますから婿を取らせて下さい。
とお願いする。
万太郎は自分を勘当してくれ。と言いタキと綾を驚かせる。
植物学を学ばせて下さい。
東京へ行かせて下さい。
と頭を下げた。
「小さい頃から体が弱かった。生きながらえるか分からんかった。自分でも思っちょった。生まれてこんほうがよかった…」と言うとタキは万太郎の頬を叩き部屋を出て行った。
綾は「バカ!万太郎、わがままなのは構わん。でも人の思いを踏みにじるのだけはいかん!」と怒った。
万太郎の才
万太郎はタキを追いかけ、廊下から襖越しに「最後まで聞いてや。」と話しかける。
「酒も一滴も飲めん。みんなが働いてるのを眺めてるだけ。何でこんなわしが当主に生まれてきたが。それがずっと苦しかった。」
「そう思うのはやめた。わしには才がある。植物が好き。本を読むのが好き。植物の絵を描くのが好き。好きっちゅう才がある。」
「その才は峰屋に生まれてきたからこそ、育ててもろうたもんじゃ。名教館に通わせてもらった。好きな本を買ってもらった。」
「何よりおばあちゃんがおって、みんながおったから淋しくなかった。みんなに守られて好きいう才を育ててこられた。」
「母ちゃんがわしを産んでくれた。みんなに育ててもろた。だからわしは何者かになりたいがよ。」
3人の涙
中で聞いていたタキが襖を開け「お前が言う植物の道は金になるかも分からん。一生を棒にふるかもしれん。それでもそのために生きてええがかよ?」と万太郎に聞いた。
「何ちゃあならんせんかもしれん。呼ばれちゅうがよ。まだ素性の分からない植物の名前を明かし名付け親になりたいがよ。」と万太郎は答えた。
「高知におれば不自由することはない。それでも行くがか。峰屋を捨てて。」と言うタキに「はい。」と返事をした万太郎。
「それでも槙野万太郎はおばあちゃんの孫に生まれて幸せでした。」とタキに向かって言う万太郎。
タキは「わしは許さんぞね。決しておまんを許さんぞね…。」と言いながら涙を流した。
万太郎とタキが出て行った部屋に1人居た綾はタキが胸元から出して置いた物が気になった。
綾が開いて見ると、それは母のヒサが亡くなる前にヒサの好きな花の絵を万太郎が描いたもの。
初めて万太郎が描いた花の絵だ。
綾はその絵を胸に抱いて泣いた。
万太郎とタキは抱き合って2人で泣いた。
綾の決意
今年も秋になり峰屋に蔵人がやってきた。
出迎えるのはタキと綾。
杜氏より幸吉が所帯持ちになったことが告げられると綾は「幸吉おめでとう。また今年もよろしくね。」と清々しい顔で言葉をかけた。
一方の万太郎は竹雄と山に入り標本作りの植物ノ採取をしていた。
竹雄に時間を急かされ戻った万太郎は今年の酒造りの祈祷へ参加。
祈祷後、みんなの前で「春になったら峰屋を出て行く。東京に行き植物学の道に進む。」と宣言した。
そして自分が出たあとの峰屋のことは綾に任せる。と言った。
それを聞いた分家からは不満の声が出る。
綾は「私は大変なことだとは重々承知しております。だけど涙が出るほど嬉しゅうございます。」とみんなの方を向き直った。
「小さいころ蔵に入ってから酒造りに魅入られてきた。」
「それでも女だから、女は汚れちゅうから蔵に入ったらいかん。言われて、それがずっと苦しかった。」
「それでもそのままの私に万太郎は任せてくれると言うてくれた。大好きな酒造りに近づいてもいいと言うてくれた。」
「だったら思う存分働きたい。峰屋の為に働きたい。私の願いは峰屋のために美味しい酒を造り、店をもっと大きゅうすること。」
「そのために力を尽くしますき、皆の衆どうかよろしくお願いいたします。」
と頭を下げた。
すると後ろの峰屋のものからは賛同の言葉が上がる。
杜氏は「蔵人一同に変わりまして言わせていただきます。綾さま今後ともどうぞよろしゅうお願いいたします。」と蔵人全員が頭を下げる。
峰屋の働き手もみんなが頭を下げる。
綾は改めて「よろしゅうお願いいたします。」と頭を下げ、タキと万太郎も頭を下げる。
分家も頭を下げざるを得なかった。
万太郎と竹雄
年が開け万太郎の土佐の植物目録作りも佳境を迎えていた。
この半年、万太郎は竹雄とともに植物を集めるために土佐を歩き回ってきた。
万太郎の旅立ちが近づいてきている。
「土佐の植物目録作りももうすぐ終わりじゃ。」と言った万太郎は「竹雄、今までありがとう。お別れじゃのう。」と言った。
驚く竹雄に「わしが家を出たら、お前もわしのお守りからお役御免じゃの。」と言った。
竹雄は東京に行く万太郎と一緒に行くつもりだった。
万太郎は竹雄には峰屋に残り、綾を支えてほしいと思っていた。
だが、竹雄は何にもできない万太郎が植物の研究をするためには自分が必要だと思っている。
万太郎と竹雄は言い合いになり、「わしのお守りはクビじゃ。」と部屋を追い出される。
竹雄は万太郎の文句を言いながら、綾の仕事を手伝おうとしたり、父から番頭の仕事を教えてもらおうとするも、どこに行っても万太郎のお守りをするように言われてしまう。
竹雄はタキに万太郎にお守りはクビだ。と言われたことを相談し、「わしはもう若のお傍につかんでよろしいのでしょうか?」と聞く。
タキは「竹雄に聞けば万太郎の様子がよく分かった。それだけは褒めちゃらんと。」と言い、9歳の竹雄に万太郎のことだけを見ていてくれと頼んだのは自分だから。と「万太郎が家を出る以上、その約束は忘れていい。この先はおまんが自分で決めたらいい。」と竹雄に言った。
急に自分で決めたらいいと言われてもどうすればいいか分からない竹雄は自分に何もないと思う。
竹雄は万太郎についていくか峰屋に残るかを決めた。
タキに言う前に綾の元に行き「高知で言った『お2人を一生お守りしたい』と誓ったのはまごうことなき本心ですき。それだけは覚えといてください。」と伝え東京で買ってきて綾に渡せずにいた土産の櫛を渡す。
喜ぶ綾に「好きじゃ。綾さまのことが…。わしは何ちゃあ持っとりませんけど2つだけ子供のころから持ち続けてきた大切な思いがありました。この思いはその1つです。」と言う竹雄。
綾がもう1つの大切な思いを聞く…。
万太郎、出発の時
そのころ、万太郎は裏の神社で母の好きな花と天狗に東京に旅立つことを報告しに行く。
そして、万太郎の旅立ちの日、綾、タキ、竹雄、峰屋のみんなや蔵人たちに挨拶をして出発する万太郎。
すると、竹雄が旅立ちの準備をし始め「わしも一緒に行きますき。」と言った。
戸惑う万太郎は「おまえは姉ちゃんの…」と言うが「わしらは3人でひと塊。わしだけ置いて行かれるわけにはいかんき。わしの中で1番大変な道を選びました。綾さまと大奥さまには許しをもらいました。」と竹雄は言った。
憎まれ口をたたきながらも嬉しそうな万太郎。
万太郎は「おばあちゃん、行ってまいります。」とタキに挨拶をし、竹雄と2人で東京に出発した。
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『らんまん』第5週「キツネのカミソリ」感想
逸馬さ~ん
万太郎と綾に決断させるきっかけとなった声明社の演説。
だが警察に捕まってしまった早川逸馬たち。
逸馬はひどい仕打ちを受けながら、万太郎のこれからを思い心無い言葉をかけ自分たちと関係ないことをアピールしていました。
万太郎も、もちろん逸馬の言葉が自分を思ってのことだと分かっていました。
早川逸馬役の宮野真守さんの演技がものすごく良かったです。
演説のシーンは顔から声から暑苦しかったですが…。
何年後かに万太郎と逸馬さんと再会できたらいいなぁ。
今週のタキおばあちゃん
帰ってこない孫たちに冷静にしているかと思いきや、そう見せてないだけで内心は心が落ち着かなかったと思います。
そして万太郎が警察に捕まったと分かれば長い道のりを孫のために歩く
謝るところは謝るが孫を能無し呼ばわりは許さないと一喝。
帰りにやっぱり植物に夢中の万太郎を見る目は、もうこの先の万太郎の決意を分かっているようでした。
万太郎の「生まれてこなければ。」と言う言葉にはビンタ。
でも万太郎が自分の才は峰屋に生まれたおかけ。おばあちゃんのおかげ。と言われ峰屋を捨てることを「許さんぞね。」と言いつつ涙を流すシーンは少し可愛かったです。
万太郎が峰屋を出て綾が継ぐことをみんなに説明する場では、反対や驚きの声に自分は口を出さずにこれから峰屋を支える綾に自分の言葉で説得させる。
そして、最後は万太郎と綾と一緒に頭を下げる。
ちゃんと出るところと出ないところを分かっているおばあちゃん。
今週のタキおばあちゃんは特に最高でした。
神木隆之介劇場
万太郎がおばあちゃんに襖越しに話しをするあのシーンは何と5分間、神木隆之介さんの1人セリフだったそう。
5分もの時間の1人ゼリフを長いと感じさせない神木さんの演技は、さすが神木隆之介といったところでしょう。
綾の決意
綾も峰屋を継ぐことを決断。
みんなの前で認めてもらえるようにの演説は素晴らしかったです。
綾がここまで決められたのは高知に行き自由について、男女平等についての声明社の演説を聞いたのが大きかったかもしれません。
そしてそれに賛成する峰屋の面々はもちろん、杜氏をはじめとした蔵人一同。
杜氏たちは綾の酒造りに対する思いをずっと見てきて分かっていたのではないでしょうか?
綾なら蔵に入れなくても立派に務めてくれると思えたのでしょう。
早速、蔵に入らなくてもできる酒造りの手伝いを綾に教えてくれてましたからね。
竹雄の決意
今週の竹雄も決断の時でした。
万太郎の世話をするのが当然と一緒に東京に行く気満々だった竹雄。
でも万太郎は峰屋に残って綾を支えて欲しかった。
可愛らしい言い合いの末、万太郎は竹雄をクビ。
竹雄も上等だと言わんばかりに峰屋の番頭としての仕事を覚えようとするも、みんなに万太郎のお世話を頼まれる始末。
万太郎の世話をクビになれば自分には何もないと悩んでました。
そして、竹雄が出した結論は万太郎の世話をすること。
しかも、きちんと綾に離れていても支える。と言ったの嘘じゃないと言うところが竹雄らしい。
そして出発前に綾にやっと自分の気持ちを伝えることもできました。
出発の時には「わしらは3人でひと塊。」とサラッと竹雄が言ってたのが、またよかったです。
本当に万太郎と綾と竹雄…仕えられる者と仕える者だけではない絆が3人にはありますからね。
そして、何より竹雄が万太郎について東京に行くと言うことは東京編になっても竹雄がまだまだ見られることが嬉しいですっ。
高知編終わり
万太郎が出発したので高知編はこれで終わりになると思われます。
高知編の登場人物は綾やタキおばあちゃんをはじめ魅力たっぷりな人物が多くてお別れが淋しいです。
竹雄のお父さんとお母さんでもある番頭の市蔵とタキさんに仕えていたふじなどの峰屋の面々も好きでした。
そして、毎年酒造りに来てくれる蔵人のみなさんも峰屋を愛してくれていて好きでした。
あ、分家はどうでもいいですけど物語にはああいう嫌われ役も必要ってことで。
そんな高知編のみなさんが出てこなくなるのは残念ですが、万太郎の実家なので峰屋の今後も見られることを期待しています。
『らんまん』次週は?
『らんまん』次週は「ドクダミ」
いよいよ万太郎と竹雄の東京での生活が始まる。
懐かしい旧友や初恋の人との再会も。
そして、万太郎と竹雄はどこに住む?
『らんまん』第6週「ドクダミ」お楽しみに!
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